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2014年05月15日

ベトナム桜祭りに寄せて


2月に訪問したベトナムのハノイ市にある、ドン・ティ・ディエム・ハロン学校から、日本語教育及び幼稚園教育の充実のために本学と連携交流の協定を結びたいとの申し入れがあり、本学も国際交流の発展を願って、連携協定を締結することといたしました。早速、ドン・ティ・ディエム・ハロン学校の理事長様から、ハロンでの桜祭りに合わせて調印式を実施したい旨の連絡があり、4月11日にハロンへと出発いたしました。この桜祭りは、沖縄県の沖縄美ら島財団の活動の一環として昨年第1回が開催され、今年は第2回目として3日間にわたり実施されるとのこと。ちょうど桜の季節です。ベトナムで「桜祭り」とはどのようなものだろうかと興味津々でハノイ空港に降り立ちました。

当日は理事長様の出迎えを受け、まず学校を訪問いたしました。カサブランカの香り漂う美しい花束を携えた校長先生に出迎えていただき、学園の役員の皆様お揃いでの歓迎を受け感激いたしました。その後、桜祭りの初日の会場へと向かいました。広い公園には、日本からの来訪者も含めて、老若男女、大勢の市民が集まり、桜祭りに寄せる関心の高さが窺えました。

ベトナムの桜。それは、日本から運ばれた大枝の桜が、正にその地で根を張り育っているかのように、あちこちで咲き誇っていました。親子連れやご高齢のご夫婦など多くの人がその桜の前で写真を撮っているのは微笑ましい光景でした。
桜祭りで設置された舞台では、日本とベトナムの交流パフォーマンスが実施されました。日本人による日本の歌、沖縄舞踊、よさこい踊り、着物ショーなどの披露や、ベトナム芸術学院の学生たちを加えたベトナムの歌や踊りなど、日本とベトナム合同の歌や踊りなどが繰り広げられ楽しい文化交流となりました。


2日目は、2014年ハロン観光促進会議がモンタンホテルで開催されました。クアンニン省の観光についての説明に続いて、沖縄の水族館や水道システムの改善さらにGreen Expo等環境にかかる取り組みについて紹介がありました。また、ハロン観光促進の一環として、ハロン市海洋博物館建設の研究と投資についての覚書が、沖縄美ら島財団とハロン市人民委員会との間で締結されました。その晴れやかな席で、我が奈良佐保短期大学とドン・ティ・ディエム・ハロン学校との連携協定の調印式が行われました。


私は、「これまでの素晴らしい教育に加えて、日本語教育や日本型幼稚園教育を取り入れた幼児教育の実践を通して日本との交流を図り、社会に貢献する人材の育成を目指すドン・ティ・ディエム・ハロン学校と、日本の1300年の歴史や伝統が息づく奈良の地で豊かな大学教育を目指す奈良佐保短期大学が連携協定を結ぶことになりました。この連携交流を通して、ベトナムと日本両国の教育や文化の発展に寄与していきたいと考えています。その調印式が、記念すべき第2回桜祭りで実施できることを光栄に思います。」とあいさつし、激励の拍手をいただきました。沖縄美ら島財団理事長とハロン市長の立会いのもとでの国際的な調印式となり、当日のテレビニュースで放映されるなど、クアンニン省あげて、日本との交流や日本語教育に力を注ぎたいとの熱い思いがひしひしと感じられました。

日本から送られた桜の苗木が成長して美しい花を咲かせるように、両国の交流が素晴らしい実を結ぶようにと願う桜祭りでした。