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2018年11月22日

「第5回 チャレンジ!糖尿病いきいきレシピコンテスト」関西会場 優秀賞の受賞メニューと獲得までの経緯!!


 食物栄養コースの医療・福祉フィールド活動の一環として、公益社団法人 日本糖尿病協会主催の「第5回 チャレンジ!糖尿病いきいきレシピコンテスト」に応募し、10月7日(日)に2次選考の実技審査が京都光華女子大学でおこなわれました。
 糖尿病予備群や糖尿病患者さん向けのおいしいレシピ「おいしい、バランスのよい手作りごはんで、健康&幸せ家族を目指そう!」をテーマに、医療・福祉フィールドの江﨑 友希さん、濱岡 友美さん、原田 直美さん3名が、「紅葉舞う大和の夕ご飯」を考え調理しました。
 「奈良にうまいものなし!」という言葉を払拭したいとの思いでスタートし、奈良の食材をたくさん盛り込んだ美味しい献立を3人で考えてくれました。「作りたい献立と使用したい素材が先に決まったため、栄養価計算をすると、食塩が多く、その調整に時間がかかりました。特にそうめんは塩分が高いのですが、奈良の名産として外したくないと思い、おかずでは塩分を減らすのが難しかったため、炊き込みご飯を奈良が発祥の地といわれる日本酒の麹を使った調味料の塩こうじを使うことで減塩しました。さらに、塩こうじでご飯独特の甘みを引き出したことで、しっかり味が付いているおかずによく合い、一緒に美味しく召し上がっていただける仕上がりになりました。」とのことです。

         奈良の食材をたっぷり使用した「紅葉舞う大和の夕ご飯」

 1次審査の応募書類の締め切りが7月の下旬だったため、フィールドの授業時間だけでは足りず、他の授業や給食実習、就職活動等で3人が揃う時間もなかなか確保出来ない状況でありましたが、レシピを作成しフィールドの他のメンバーにも協力してもらい実際に調理し添付する写真を撮影しました。そして締め切り間際で書類を完成させ応募し、コンテストに参加申し込みを出来ただけで満足していたようでした。
 その後、夏休み期間中に1次審査に選ばれたとの報告を受けました。まさに晴天の霹靂で、3人は慌てて日程調整をおこない、夏休みを少し早く切り上げて後期が始まる直前から2次選考の当日まで、放課後や授業の合間を利用して学校で5回の試作をおこないました。2ヶ月前に自分たちが考えたレシピで同じ様に作っているにも関わらず、食材や加熱温度や調理時間、レシピには表記していない些細な調理工程の違いにより、毎回少しずつ味や見た目が異なりました。
 例えば、キッシュに使用した春巻きの皮は商品によって厚さや硬さが異なり型に合わせて切る際に破れたり、竜田揚げの鶏のムネ肉も大きさや形が異なり必要な個数を同じ重さに切りそろえることが難しかったようです。特にスープに使用するトマトの中身をくりぬく作業は困難だったようで、毎回異なった大きさや硬さや熟し具合のトマトに苦労しているようでした。しかし、自らで調理器具を変更したり、力加減を調節したり、加熱時間を考慮することで、回を重ねるごとに綺麗な形のままトマトをくりぬき、中に具材を詰め込むことが出来るようになりました。また自ら食材を購入し、出来るようになるまで各自で自主練習もおこなっていたようです。本人たちも、こんな短期間に同じ料理を何回も作ったことは初めてだと言っていました。
 その甲斐あって、食材の特性を瞬時に見抜き自分達で考え工夫することで、同じ様に完成させることが出来き、味や見た目も安定する技術も習得したように思われます。栄養士として日々調理に携わる者として必要不可欠な技術を習得し、大会前日の最後の試作では3人とも自信を持って調理が出来るようになっていました。

       3人だけで審査会場へ!!

    張り詰めた空気の中での実技審査。


 
 2次選考の実技審査会場は関係者の観覧や応援は認められず、当日は本当に3人だけの戦いでした。その上、審査対象は完成した料理だけでは無く、調理工程や片付けも含まれるとのことです。初めて使用する慣れない調理室や調理器具で、4人分を制限時間内に作り終えなければなりません。しかし、これまでに何回も同じ料理を作ることで、あらかじめ決めていた担当以外の調理工程も熟知していますし、時間配分の感覚や周りの状況も把握出来るようになり、3人で協力できる様になっていました。
 更に、主催者の方が当日ご用意いただいていた食材がすばらしく、これまでに扱った中で最も調理しやすかったそうで、これまでで一番の出来栄えだったと、3人とも喜んでいました。また、学校での日々の調理実習同様に、時間内に綺麗に片付けることが出来たとのことで、これまで調理実習担当してくださった先生方のご指導の賜物だと感謝します。

      審査員の方と笑顔で記念撮影!!

   喜びいっぱいでインタビューを受けてます。


 
 レシピの作成から練習に準備、そして実技審査まで3人が協力してとても頑張ったからこそ、「第5回 チャレンジ!糖尿病いきいきレシピコンテスト」関西会場において優秀賞をいただくことができました。フィールドの担当として、3人をとても誇らしく思います。また、今回受賞できたことはこれまでに準備してきたことが、たくさんの方々の協力によって上手く出し切れた結果だと思います。皆さんに感謝しつつ、江﨑さん、濱岡さん、原田さんには、これから大変なことがたくさんあるかも知れませんが、今回の受賞を糧として奈良佐保短期大学生活未来科食物栄養コースが目指す「調理ができる実践力のある栄養士」に、一歩ずつ近づいていただきたいと願います。

後日、学校に賞状とトロフィーが届き、学長に報告しました!!

食物栄養コース 医療・福祉フィールド 飯田晃朝

※一部写真提供 「チャレンジ!糖尿病いきいきレシピコンテスト」事務局

★「チャレンジ!糖尿病いきいきレシピコンテスト」の参考資料とレシピをご覧ください。

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