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2018年11月07日

カリンを知っていますか?


本学の構内にはたくさんの種類の木があり、四季ごとに美しい自然の彩りを見せてくれます。
秋も深まってきた今は様々な木々の紅葉が美しく、銀杏や柿などの実りの季節でもあります。
その一つにカリン(花梨)の木があるのをご存じでしょうか。

カリンはバラ科の1種の落葉高木で、原産は中国です。
3月から5月頃に白やピンクの花を咲かせ、ちょうど今頃、梨やリンゴ、またはマンゴーのような形の実が黄色に色づきます。
今年は豊作のようで、6号館や3号館の横にもたくさんの実がなっています。
青い実が成熟して黄色になるととても良い香りを放ち、部屋中に芳香が漂います。
タンスの中に入れて、移り香を楽しむこともあるようです。

カリン1


これからの季節にカリン入りのど飴を愛用する人も多いのではないかと思いますが、「カリンポリフェノール」という成分がのどの炎症をしずめるので風邪やぜんそくの咳を止め、痰を取る効果があります。
また、疲労回復効果がある「クエン酸」と「リンゴ酸」、高血圧を予防する「カリウム」、美肌効果がある「ビタミンC」が多く含まれており、中国では「杏一益、 梨二益、カリン百益」と呼んで、2000年前から薬用として使用されているそうです。

しかし、果実はかなり固くて酸味とタンニンによる渋みが強いため、生のままでは食べられません。
そこで、ハチミツ漬けやジャム、シロップ、果実酒などにして利用されます。
本学の食物栄養コースでも、食品加工学実習に構内のカリンが使われています。

様々な薬効があり、とても香り豊かなカリンの実。
とても堅いので切るのに少し手間はかかりますが、皆さんも一度作ってみられてはいかがですか?

学生・キャリア支援センター
    坂上 朋子

花梨2