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2019年05月31日

トピックス生活未来科の基礎ゼミナールで「避難所運営ゲームHUG」で防災意識を磨く


  生活未来科の基礎ゼミナールで避難所運営ゲームHUG研修が行われました。
 奈良県防災士会の方から避難所運営の考え方について説明がありました。「避難所は避難だけをする場ではなく、避難所に早く避難した人が避難所を運営する所である。」また、「避難所の指定に関係なく、頑丈な建物に避難者は集まる。だから、どこが避難所になるかわからない。」と説明がありました。その後、避難所運営ゲームHUGのルール説明があり、622教室で8人ずつのグループに分かれて同時に8グループがゲームを進行しました。
 各グループの机上には、カード以外に避難所にする学校を想定して描いた図面を大きく印刷したもの、各教室の図面、マジック、ふせんが置かれていました。150枚以上のカードには、一枚一枚避難者のプロフィールが記載されており、読み上げ係はそれをどんどん読み上げていきます。避難所の準備が整うのを待つことなく次々と押し寄せる避難者に、各教室や体育館内の位置を割り振るように、ほかのメンバーはカードをどこに配置するか話し合って図面の上に置いていきます。
 たとえば、“噴火さん”一家は世帯主とその母、妻、長男の4人家族。妻は妊娠6カ月で、ねこ1匹を連れてきました。そのほかにも、風邪を引いている人や認知症の高齢者、知的障害のある子どもがいる家族、両親を亡くし一人で来た子どもなど、さまざまな事情を抱えて、避難所に集まった避難者の事情をくみ取ったうえで適切な収容場所を提供します。ときどき、避難者カードのほかにも「イベント」カードがあり、物資の提供、避難はしていないが食料を求めてやってきた人、喫煙所はどこかという避難者からの質問などの出来事に随時対応します。混乱の中で、さまざまな設定に応じて、1階にしたほうがいいのでは、ほかの人とは別の部屋にしたほうがいいのでは、この人と一緒にすれば助け合えるのではと、適切な配置を考えていきます。
 参加した学生は、短時間に多くの避難者を避難所内に振り分けなければならないため、グループ内で即断・即決の対応が必要となります。正解ではなく、その時のベストを考えながら進めていました。いつの間にか、グループ全員が立ち上がり、役割分担が進み、円滑な避難所運営の動きになっていることが手に取るようにわかりました。
 卒業後、さまざまな職場で仕事することになると思いますが、その職場がいつ避難所になるかわからないという思いで真剣に取り組んでいました。

 奈良テレビが取材に来られました。