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2015年03月02日

2年間の成長に乾杯


奈良佐保短期大学では、文部科学省の「産業界のニーズに対応した教育改善・充実体制整備事業」を受けて、学外実習の指導者と学生、教員の三者によって、社会における課題解決能力を高める教育プログラムを作り上げ、社会のニーズに対応できる教育の改善や充実を図っています。
その2年間の学びの成果を見定める卒業研究発表会の最後を飾って、生活未来科の発表会を、2月11日、ならまちセンター市民ホールで開催いたしました。
毎年、生活未来科所属の3コースが一堂に会して卒業研究発表会を実施することで、学生たちが他分野の研究発表から、新たな発想を得て、自らの専門性の視野を広げる一助にもなっています。

生活福祉コースでは、2年間で約450時間に及ぶ学外実習があります。その仕上げとなる最後の実習において、学生たちが気づいた介護福祉士の在り方について発表しました。当初、心を開かず、介護が受け入れてもらえない利用者に対して、心の中にある思いを理解し、生きがいを探り当てながら、孤独感や不安感を軽減できたこと、あるいは、障がいがあっても女性として見られることへの心地よさを引き出すことで、新たな喜びを共有できたことなど、専門的なスキルと人間的な心豊かな暖かさが相まって、利用者に寄り添うことができると体得した素晴らしい事例発表でした。

食物栄養コースでは、栄養士を目指して、実習に重点をおいた2年間の学びを、映像と語りですべての学生がリレーでつなぐ、分かりやすい発表でした。
給食が完成するまでのあらゆる工程をグループで考え、学生らしい気づきの中から様々なことを工夫し、給食提供当日の時間との戦いに、2年間で培った実戦能力を発揮していく給食管理実習の発表は圧巻でした。
栄養士の卵としての学外実習や、学内の農園での保育園児との活動を通した食育実践指導などあらゆる教育活動に保護者の方たちは感動され、「自分の子の2年間の学びがこんなに深いものであったことがよく分かり感動しました」「学生たちが目的を持って学んでいることが分かりました」などと話されていました。

ビジネスキャリアコースでは、日常生活の中で、興味や関心を抱いた企業のサービスや商品について、各人の特技などを活かした、学生らしい製品開発や販売促進、地域振興等の魅力を引き出すキャラクター制作などについて提案し、実際のビジネスに役立つ戦略の一端を伺わせる発表となりました。

2回生は、「自分たちの日々の活動を知ってもらえて良かった」「この2年間は、自分たちにとって、意味のある成長であった」と感想を述べ、1回生からは、「他のコースの学びの内容が良く分かった」「これから後の1年間、自分のやることが見えてきた」「困難を乗り越えて、社会で活かされるいい経験をすることが出来たと語る先輩の発表から、実習先での学びがよく分かり、自分の学び方に活かしたい」などの意見がありました。

全てのコースにおいて、成長の跡が感じられる卒業研究でしたが、特に、ふだんの授業等とは打って変わって、積極的に発表する学生の姿には、驚きを超えた感動がありました。
この卒業研究を含めて、学生たちの成長に意を強くし、今後とも、更なる教育改善に努めていきたいと思っています。