2010年01月15日 金曜日
石山寺に行って来ました
先日、滋賀県の石山寺に行って来ました。石山寺は、京阪石山寺駅から徒歩10分くらいの所、瀬田川のほとりにあります。行ってみて、なるほど「石山」なのだと実感しました。広い境内全体が石の山の上にあるのです。そそり立つ白い石の上に本堂があり、少し平たく開けたところに所々顔を出している石も、それは、一つの大きな石山の氷山の一角のようなものなのです。この白い石山は、珪灰石と言って、天然記念物に指定されているそうです。石山寺はもともと小さな寺だったものを、天平宝字五年から六年頃に造東大寺司の下の造石山寺所という役所が担当して大規模な寺へと伽藍整備したものです。その役所の書類が、正倉院文書の中に残っています。これらは、石山寺造営の貴重な資料として研究者によって古くから注目されています。
本尊の如意輪観音像は国の重要文化財で、高さ五・三メートルの寄せ木造り。三十三年ごとの御開扉か天皇陛下即位の翌年春、天皇皇后両陛下行幸行啓にだけ公開される秘仏ですが、今回は花山法皇一千年御忌を記念して御開扉されたのです。非常に美しい、高貴な、しかも慈悲深いまなざしの御像で、心がいやされる気がしました。この観音様も石山の上に直接座っておられ、その上を覆うようにお堂が造られています。
石山寺は、多くの文学作品に登場することでも知られています。「蜻蛉日記」の作者、道綱の母も夫婦仲に苦しんで石山寺に詣でているし、『更級日記』の作者、菅原孝標女も長石山寺に参籠しています。紫式部が『源氏物語』の着想を得たのも石山寺とされています。和泉式部も敦道親王との関係が上手くいかず、むなしい気持を慰めるために寺に籠ったといいます。確かに、俗世から離れた別世界のような自然の中で、心が洗われすがすがしくなるような気がしました。
(幼児教育科 宮川 久美)
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