2010年03月03日 水曜日
「またまた熱い研究会 国際高等研究所池原フェロー研究会」
第3回国際高等研究所池原フェロー研究会「生命の本質―遺伝子、遺伝暗号、タンパク質および生命の起源」が2月26-27日に国際高等研究所で開催されました。今回の出席者は、奈良佐保短期大学から池原健二、大石正、高知大学から宇高恵子、早稲田大学から岡野俊行、慶応大学から金井昭夫、大阪府立大学から川村邦雄、アルファ研究室から服部宏、奈良女子大学名誉教授の高木由臣、体質研究会の山岸秀夫、元国立環境研究所の合志陽一、の各氏計10名でした。
新たに参加された金井氏、宇高氏のお二人の話は、生命の起原とはかなり離れた話でしたが、生命というものを考える上で大変興味深いものでした。金井氏は、「分断されたtRNAとRNA制御タンパク質から考える分子進化」という題で、主にアーキア(古細菌)をモデル生物としてtRNAを、またtRNA前駆体のプロセシングに関わる制御タンパク質を中心として、RNAレベルで制御される新しいメカニズムの解明を目指しておられました。また、遺伝情報成立に関わる進化的考察もありました。宇高氏は、「MHC class I 分子およびそのレセプターの遺伝子多型について」というタイトルでのお話でした。ある種のガン細胞で発現しているWT1というタンパク質を分解して得られるペプチドと百日咳菌からなるワクチンを開発し、これを用いた免疫療法で、ガン治療を行う話は、画期的な方法で、大変興奮しました。
服部氏による「現生生物の起源と生命の起源」、川村氏による「生命の
定義と化学進化研究に基づいてリアルな原始生命体を描く」という生命起源に関する講演の後、池原氏は、今までの研究会のまとめと最近の「生命の起源」に関する研究報告の紹介、そして、1月にアメリカのテキサス州、ガルベストンで行なわれた「生命の起源に関するGordon Research Conference」に参加して、GADV仮説を紹介したときの反響などについて報告がありました(写真)。GRCに参加した結果、去年、電子ジャーナルのInternational Journal of Molecular Scienceに載せた論文のアクセス数が急激に上がったことの報告もありました。
今回の研究会の終わりに当たって、池原健二氏の「生命の起源および遺伝暗号の起源に関するGADV仮説」を、日本発の画期的な新説として、さらに広く知ってもらう必要があることで全員の意見が一致しました。
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