2009年08月21日 金曜日
「聖地寧波~日本仏教1300年の源流~」
奈良国立博物館で開催している「聖地寧波~日本仏教1300年の源流~」を見てきました。日本と中国の交流の歴史を顧みるとき、中国浙江省の「寧波(ニンポー)」という港町が果たした役割は非常に大きいということです。遣唐使の時代、比叡山で天台宗を開いた最澄は、遣唐使船に乗って当時明州と呼ばれた寧波に着岸していますし、国家間の交流が途絶えてからも、多くの日本の僧が仏教を学ぶために、商船に乗って中国に渡り、寧波に至っています。奈良時代には、日本の仏教に大きな影響を与えた鑑真和上もまた4回に及ぶ日本への渡航の失敗のときに、寧波に滞在したということです。鎌倉時代に禅を移入した栄西や道元なども寧波を訪れたそうです。その後も日本から中国へ上陸する港として寧波は重要な位置を占めていました。
今回の展示においては、五百羅漢図がなかなかの圧巻でした。五百羅漢は、寧波近郊にある天台山の石橋に姿をあらわすと信じられていた羅漢(仏教の修行を極めた高僧)だそうです。南宋時代に作られ、もともとは百幅の壮大なセットであったものです。一幅一幅に、羅漢達の生活が描かれていて、神通力で奇跡を起こしたり、法要を営んでいたり、と興味が惹きつけられるものばかりでした(ポスター参照)。
中国と日本との関係は、近代において、不幸な時代もありました。しかし、今や中国はインドなどとともに急激に発展しています。近い将来にアジアは世界の経済の中心に位置することになることは明白です。中国、インドなどとの1300年の交流の歴史をもとに、アジアの発展に日本は貢献すべきであり、本学もそのほんの一端にでも関わることができればと思っているところです。
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