2008年08月05日 火曜日
東吉野村の清流にて―「小中高校生向け野外体験実習」―
8月3日(日)、奈良女子大学共生科学研究センター主催の「平成20年度小中高校生向け野外体験実習」が奈良県東吉野村の同センター分室とふるさと村で行われ、約40名の親子連れの参加があり、ぼくも参加しました。これに先立つ7月31日、前共生科学研究センター長古川昭雄氏の訃報が入り、驚きました。古川氏は、熱帯林の研究で知られていますが、東吉野村の山頂にCO2測定タワーを設置したのを始め、奈良女子大学屋上、生駒山頂においてもCO2測定タワーを設置し、奈良県内のCO2量に関する貴重なデータを集積してこられました。今年の3月に奈良女子大学を定年退職後、神奈川県に研究所を建て研究を継続していると聞いていましたのに、残念なことです。ここに心から哀悼の意を表します。さて、野外体験実習は、「川の生き物の暮らしを知ろう」、「不思議な卵を作ろう」、「夏の星空を観よう」、「森作りを体験しよう」の4部から成っていて、ぼくは、「川の生き物の暮らしを知ろう」に参加・担当しました。写真にあるように、東吉野村を流れる四郷川に入って、水生昆虫や魚類など多くの生物を観察し、子供たちは大喜びでした。けれども、近年、道路の整備によって多くの人たちがバーベキューや川遊びに訪れて来るようになり、川の水質がかなり悪化してきています。魚類は、アユ、アマゴ、アブラハヤ、カワムツ、シマドジョウ、アカザ、ムギツク、ヨシノボリ、スナヤツメなどがいました。流れは一見、きれいですが、去年までには、ほとんど見られなかったアオミドロがかなり繁茂するようになり、水質悪化の赤信号を示しています。この川にはダムがなく、上流には、今年「平成の名水百選」に選ばれた「七滝八壷」があり、水質の良い川として知られているだけに、清流を守ることを考えなければなりません。環境の保全と大勢の人々が楽しめるということを両立させるのに、何か良い方策はあるのか、難しいところです。
京阪神の大都市に隣接する紀伊半島は、そのほとんどが森林に覆われ、CO2の吸収と澄んだ空気の供給に貢献しています。また、そこから流れ出る河川は、クリーンな水と栄養分を海へ供給しています。子供達には、自然に接することで、自然を守る心を育んでもらいたいと願っています。
川の中で生物採集する子供達
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